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2012年7月 7日 (土)

倭国の興亡129: 飛鳥の石造物-酒船遺跡

129  1992年に飛鳥・板蓋宮跡の東方丘陵に砂岩の切石を4段積みした石垣が数十メートルに渡り発見された。これは「書記」の記事とも一致するといわれ、丘陵全体を大規模に造成の上、石垣を巡らしていることが分かった。殆ど倒壊しているが、モニュメントとして造られた建造物で、酒船石遺物写真は酒船石、長さ3m)と名付けられた。酒船石の用途は、酒の醸造説、灯油製造説、朱製造説、祭祀説など諸説がある。
129_2  2000年にこの遺跡の一角で、亀型石造物が見つかった。石英閃緑岩を亀型に加工したもので、長さ2.4m×幅2m、左右には手足、真ん丸な甲羅部分はくり抜かれ水槽状になっている。近くに湧水があり、そこから溝を伝わり、手前の水槽に溜まり、その上澄みが亀型石槽に流れ落ち溜まって、一杯になると尻尾の穴から外の溝に流れ出る仕組みの導水施設下図)である。

 庭園の導水施設、或は禊の施設、半島の影響の道教の神仙思想による施設等々諸説がある。但し、道教は国内では受容されておらず、清浄な水を造っているのは聖水として意味を持ち、亀型とも合わせ祭祀・儀礼用に使用されたことを伺わせる。
 さらにその設置空間が高い尾根に囲まれ、石敷きや石段に装飾された小規模な空間であることから、人工的・閉鎖的空間と云うことも、祭祀・儀礼用説を補強する。
 即ちここは大王の禊に関連する施設であり、王権には自らの聖化のための設備が必要だったとする見方が強いようだ。

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