イワシの頭も信心から
毎日新聞の日曜論説「時代の風」に、坂村 健氏(東大教授)の「人は何故信じるのか」という話が載った。信じることの不思議と危うさの話である。
要旨は、東日本大地震に関するブログ等の書き込みには、疑問を感じるものが多いが、中でも「米とぎ汁乳酸菌」は疑問だといわれる。とぎ汁に糖分を咥え、常温放置し、自然発酵させた液体。これを使えば放射能地獄の中でも生き残れるというもの。信じる人たちは飲むだけでなく。エアコンフィルターに噴霧し、吸気と一緒に吸込む、目薬のように目に指す、離乳食に入れるなど。当然下痢したり目が腫れても、「毒出し」とか「好転反応」であり、効いている証拠というそうだ。実践者のブログも多いという。
一方、低レベル放射能に対する各種の実際のデータ類は多く、且つラジュウム温泉効果は支持する学者も多いが、些細な影響である事は否定されない。それに比べると、上記とぎ汁の危険性を否定する微生物や医療関係者は殆どいない。
どうして、低レベル放射能に対する耐性を持った生命の素晴らしさを信じずに、「放射能地獄から救うとぎ汁乳酸菌」の方が信じられるのか。何故、科学者は信じないが、「乳酸菌で空中線量ゼロ」などという科学用語は信じるのか。
新しい時代の信仰かもしれないが、やはりこの乳酸は信じるべきでない。ラジュウム温泉と比較にならぬほど影響が大きいのだから、と結んでいる。
今の世の中にある沢山の矛盾をよく言い当てた感じなので紹介した。
今日の写真は夾竹桃(キョウチクトウ)。葉が竹に似て、花が桃に似ていることから付いた名前。夏の代表的な花であり、長期にわたって咲く。但し、この木は経口毒性があり、葉、花、枝、根、果実すべてに毒を持っており、周辺の土壌も毒性を持つ。中毒症状は下痢、頻脈、運動失調など。
福岡市は2009年に小学校などの夾竹桃は伐採したが、その後禁止の措置は取り消されている。地域によっては市や町の花或いは木に指定している。千葉市、御宿町、尼崎市、広島市、鹿児島市などである。九州大学箱崎キャンパスには沢山の夾竹桃があったが、糸島キャンパスに移転して無くなった。
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